以前、長期の別居が離婚原因となるということを書きました(
「別居期間の長さ」)
一般的には、3年くらいの別居があると、婚姻が破綻していると認められやすいです。
一方で、有責配偶者が離婚請求をする場合には、かなり長期の別居期間が必要になる上、未成熟の子がいないこと、相手方が離婚によって過酷な状態に置かれないことも必要になります。
さて、夫婦の一方が同居を希望しているのに、他方が家を出て別居をして、期間が経った場合は、どうなるのでしょうか。
もし、家を出た方が有責配偶者ということになれば、簡単には離婚請求が認められないということになります。
こうしたケースについて、横浜地裁昭和59年7月30日判決は、「原告の勝気でやや自己中心的ともみえる行動が婚姻関係を破綻に導いた一因であることは否定できない。」としながらも、被告が一方的に自分の意見を押し付けるばかりで、原告の話に耳を傾けようとしなかったことなどから、対話による関係修復の可能性はなかったとして、原告の態度のみを非難することは相当でないとし、離婚請求を認めています。
このように、家を出るに至る事情として、一方的に非があるということでなければ、有責配偶者とはならず、一定期間別居が続くことにより、離婚請求が認められうると考えられます。
もっとも、家を出る事情としては一方的に非があるとは言えなくても、生活費の支払い義務がある側が家を出て、その後生活費も入れないなどといった場合には、悪意の遺棄をしたなどとして、有責配偶者とされる可能性があるかもしれません。
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